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【第71回】大学で得られるものって何だろう?

  • 執筆者の写真: kikaku SLA
    kikaku SLA
  • 2021年5月19日
  • 読了時間: 6分

更新日:2021年6月22日

5月19日(水)は4名の参加者と「大学で得られるものって何だろう?」について考えを深めました!


~テーマ設定の背景~

 サークル、留学、研究などなど、大学特有ともいえるあらゆる経験は、何のためにするのでしょうか。また、大学外のバイトや旅行といった経験とはどう違うものなのでしょうか。どうして大学進学をしたのか、大学ではどんなことをしたいのか、ぜひみなさんの考えを聞かせてください。


~アイスブレイク~

 主に学部一年生の方が参加してくださったことから、まず、次のような質問から対話をスタートしました。「大学に入ってみて、大学生活の感想は?」参加者のみなさんからは、さまざまな答えが出てきました。


「オンライン授業ばかりで、周りの人と気軽に話す機会が欲しい。これまで経験してこなかった活動をするサークルに参加しようと考えている。」

「大学の授業は面白そうなものが多く、とれるだけとったら忙しくなってしまった。」

「大学では就職よりも自分の興味を優先して専攻を選び、充実していると感じる。」

「オンデマンド授業のおかげで時間が自由に使える。サークルなど勉強以外も頑張りたい。」


 自分が選んだ専攻について深く学べる大学での学問や、高校までにできなかった経験ができるサークルに関心を寄せる参加者が多いようです。

 また、時間が自由に使える点に関して、土日をだらだらと過ごしてしまいがちになってしまって困るという声も上がりました。


~大学では何を得たい?~

 学問やサークルなど、大学ならではの活動に対する意欲が高いみなさんですが、そうした活動は何のためになるのでしょうか。今回のファシリテーターを務めたSLAの加茂野さんは、就職のために学部を選んだが、勉強する過程でさまざまな学びが得られたと、自身の例を話してくれました。


 みなさんに大学での生活に期待するものについて聞いてみたところ、

「研究職志望ではあるが、どんな分野を専攻するかは未定である。大学生活の中で自分の興味を突き詰められるような勉強がしたい」

「一般企業に就職したいので、自分が好きな学問を追求できる最後のチャンスとして学部を選んだ。」

と話してくれました。


 以上の話を受けて他の参加者から、大学生活での選択が、その後の人生を制約する力(強制力)をもつこともある、という考えがでました。

 また他の参加者からは、

「大学生活の中でのある選択は、自分自身に期待し、自分でその期待に応えることを意味する。そのため、ここから生じる強制力は決して嫌なものではなく、むしろ将来に良い影響を与える。」という考えも上がりました。


 大学の専門分野を活かして就職する人も、そうでない人もいますが、いずれの場合でも、単なる最終学歴としてではなく、大学生活での経験が自身の社会人生活に少なからず影響を与える、というのが参加者の多くの方の意見だとうかがえます。


~大学のいいところは?~

 大学の後に続く社会人生活を見越して、広い視野で大学生活を見渡してみましたが、その他にもさまざまな大学の良いところが見つけられると思います。それはどんなものでしょうか。多くの参加者が「大学のいいところは?」と聞かれて口々に「人脈」を挙げました。意識の高い切磋琢磨しあえる友人、あるいは特定分野の専門家である教授陣と気軽に出会える場という意見が多く挙げられました。


~大学で得られるものは、大学でしか得られないもの?~

 上で挙げたようなものは本当に大学でしか得られないものなのでしょうか。大学入学前や就職後には得られないとしたら、それはなぜなのでしょうか。ここから大学とは何かについて考える、ヒントが見つかるかもしれません。


「高校には意識の異なる多様な人が周りにいたが、大学にいる人にはそれとは違った多様さがあるし、モチベーションの高い人が多い。大学を選ぶにあたっては、高校選びの時よりも選択肢が多く、自分に合った環境を選びやすいと思う。」

「大学には変な人が許容される雰囲気があり、これはほかの場所には珍しいと思う。」

「就職後は人間関係の束縛が多いのではないか。大学には独自の自由さがある。」

「一人暮らしをしていても、大学は自分の居場所を担保してくれる。」


~まとめ~

 以上をまとめてみると、大学には「好きな分野についてのハイレベルな勉強ができる」「自由にあらゆる体験(留学、サークルなど)ができる」「生涯にかけて有益な人脈が得られる」「人間関係の幅が広がる」というような良い点があることが分かります。

 参加者のみなさんの意見を聞くと、それぞれが大学に求めることは本当に多様ですが、それぞれの興味に従って、大学でしか得られないものを獲得しようという熱い意気込みが伝わりました。


~ファシリの振り返り~

 今回ファシリテーターを担当した、加茂野優(かものゆう)です。実は今回初めてファシリテーターを務めさせていただきました。準備の段階からかなり緊張していたのですが、参加者の皆さんそして記録の飯田くんのおかげで無事に回を終えることができたので、感謝の気持ちでいっぱいです。では、私から今回の会全体について、そしてファシリについて振り返ってみたいと思いますので、どうぞお付き合いくださいませ。


 今回のテーマ「大学から得られるものって何?」は、入学して間もない新入生の参加者が、大学に対する自分の考えを深め、今後の自分の大学生活に対する意気込みや方向性を見出す機会になるように願いを込めて、設定しました。何となく高校から進学してきた、コロナ禍で全然やる気が起きない、何から頑張れば良いかわからない、というような考えから、大学卒業直前になって後悔するような過ごし方をして欲しくないな、という想いもありました。そういう流れで出発した今回、参加者の皆さんの議論は大変活発に展開していきました。具体的に例を挙げたり、自分の過去の出来事や将来の話をしてくれる場面もあれば、重要な論点となりうるようなキーワードを上げてくれる場面もありました。参加者の皆さん同士で「〇〇さんに関連して・・・」「△△さんにもう少し聞きたいのですが〜」という対話の流れも生まれていたり、「濃い議論ができたと思う」「今後の大学生活に役立てていきたい」「大学に対して新たな視点が得られて良かった」などの感想を頂けたりしたので、充実した回になったのではないかと思っております。


 ファシリテーションの振り返りとして、良かった点は、参加者の発言を促すような対応ができたということ、話の拡散をしっかり収束に運んで深める方向に進めて行けたことが挙げられます。前者に関して、ファシリ自体が笑顔でいることやジェスチャーを交えてフランクに話すことで、柔らかい雰囲気を作れたのではないかと思います。「まとっていない考えも大歓迎」「一旦一呼吸置いて一緒に考えよう」「参加者の発言からさらに聞いてみたいことを質問し合おう」というような呼びかけをしたことで、徐々に参加者同士の対話が増えていく印象もありました。後者に関して、話が脱線することもなく、また拡散しすぎることもなく、ファシリが適宜コメントしたりまとめたりしながら、参加者と一緒に議論を深めていくことができました。


 今回得られた課題としては、ファシリと参加者の適度な関わりを心がけること、出たアイデアをまとめる組み立て方の向上、が挙げられると思います。前者について、参加者のアイデア・発言が素敵であるが故に毎回コメントしてしまったので、状況などをみつつ適宜コメント・取りまとめをする、のが良いかなと思いました。後者について、今回の議論の展開だったら、もっと考えを深められたのではないか、と思うので、ファシリのまとめ方次第・論点提示の仕方次第でさらに深い展開が期待できるなあと思いました。

 最後までお読みくださり、ありがとうございました。皆様とまた素敵な対話ができることを心待ちにしております!


 
 
 

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