【第88回 大人ってどういう人?】
- 飯田司
- 2022年5月18日
- 読了時間: 3分
4/26は、4/19と同じく「大人ってどういう人?」というテーマでソファを行いました。
今回は1名の参加者にお越しいただき、さらにSLAメンバーを加えて、話し合ってみました。
【テーマ設定の理由】
われわれ大学生は、経済的自立や心身の成長、社会的立場、法的責任などあらゆる側面から見て、「大人」であるのか「子ども」であるのか、はっきり断言するには難しい部分を残していると思います。では、自分たちから見て、自身やまわりの学生は大人でしょうか、あるいは、大人とは子どもとはどういう人なのでしょうか。今年の四月に行われた民法上の成年年齢引き下げも、ひとつの切り口になると思い、四月のソファのテーマとしました。
【対話の流れ】
まず、アイスブレイクとして自分が尊敬している大人について例を挙げてみます。
「他人にやさしく接することができる」「他人のことをよく考えてくれる」「自分が弱っているときに頼れる」「限界を感じさせず挑戦し続けている」
これらの人に共通していることは何でしょうか。ソファでは「他人への思いやり」という答えが出てきました。
では、子どもは他人を思いやることができないといえるでしょうか。
これに対して、「大人は他人を思いやれるが、他人を思いやれる人が大人ではない」という
意見が出ました。
それでは、他に大人の要素としてどのようなものが挙げられるでしょうか。
一つの意見として、大人は感情コントロールができる、というものが挙げられました。子どもは、気に入らないことですぐ怒ったり泣いたりするイメージがあります。
また、大人は経験が豊富で、引き出しが多いということも挙げられました。
経験が多いことによって、生きていくうえで選択肢が増え、さらに最適な選択を選び取ることができるようになる、という意見です。
一方で、子どもを構成しているイメージにはどのようなものがあるでしょうか。
「我慢ができない=感情をコントロールできない」「自分の行動の意味が解らず、後先を考えない行動をしてしまう」「していいことと、ダメなことの区別があいまい」といった意見が挙げられました。
ここでイメージされた「子ども」はかなり幼いようにも思えますが、これに対して中高生にはどのようなイメージがあるでしょう。
ここでは「より幼い子供に比べたら、感情や常識の面で成長している」という意見が挙げられました。
ここまで「大人」と「子ども」を区別してきましたが、これらを積極的に区別する理由とは何なのでしょうか。
「社会的に、制度的に、あるいは生物として括りが存在している」
「子どもは社会的に責任能力が認められていない」
「子どもは一般に、経済力や実行力が大人より弱い」
「子どもは自分をコントロールする能力が大人より弱く、たとえば、依存性があるもの(ギャンブルや酒、たばこ)への耐性がない」
「『大人になったらできるよ』と子どもに言い聞かせるときように、子どもへの動機づけや意識付けとして区分が存在する」
といった意見が挙げられました。
また、これに関連して「発展途上国では子どもが大人に混じって働くなど、大人と子供の区分があいまいなイメージがある」との意見も出ました。
結局、大人ってどういう存在なのでしょうか。
ここでは、「自分の感情をコントロールできる」ということが一つの結論として挙げられました。「感情をコントロールすることによって、周囲との軋轢が少なくなり、生きていきやすくなる」そうです。
今回参加した学生とSLAの意見は以下のようになりました。
「生物学的な視点から、という考えはなかったのでおもしろい」
「大人はゴールではないのかもしれない」
「改めて考えると大人の基準ってあいまい」
今回ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!
Comments