top of page
検索

【第73回】オンラインで友達は作れるか?

  • 執筆者の写真: kikaku SLA
    kikaku SLA
  • 2021年5月27日
  • 読了時間: 6分

更新日:2021年6月22日

5月28日(金)は4名の参加者と「オンラインで友達は作れるか?」について考えを深めました!

〜テーマ設定の背景〜

コロナ禍で急激に進んだコミュニケーションのオンライン化について、人間関係づくりの障壁を感じている方も少なくないと思います。しかし、これはオンラインコミュニケーションが人と人とのつながりを新しく定義するような時代の到来かもしれません。オンラインでできた人間関係に、皆さんならどのようなことを期待しますか?


〜アイスブレイク〜

5月28日のかんがえるソファには,今年東北大学に入学した4名が参加しました.

今回のアイスブレイクは、「友達は必要だと思う?」です。友達がいて良かったと感じた経験がたくさん出てきました。


「コロナ禍のひとり暮らしで寂しかったが、友達と話して元気が出た」


「困った時に相談して助けられた」


「授業の情報共有ができた」


などなど、今回の参加者は皆友達に価値を感じているようです。コロナ禍で新しい人間関係を構築し辛くなった今、友達は寂しさを紛らわせてくれる存在であるという声が多くありました。


〜最近使っているオンラインのコミュニケーションツールについて〜

今回のテーマのキーワードは「友達」と「オンライン」。そこで、「普段使っているオンラインのコミュニケーションツールやその目的、使い方」について尋ねました。参加者の皆さんの話をまとめると、次のような傾向にありました。


・Twitter:たわいもないやりとりから生じる自然発生的なコミュニケーション。

・LINE:比較的親しい人。顔を知っている相手との個人的なやりとりに利用。日程調整など目的のある会話が多い。

・Instagram:大学の友達や深い人間関係を構築していない人。

・zoom:基本的に大学の授業のみに使う。プライベートなやりとりにはあまり使わない。


〜オンライン上のコミュニケーションのメリット・デメリット〜

 次に、対面のコミュニケーションと比較して、オンラインでのコミュニケーションの長所と短所を考えました。


長所

・場所や移動時間の制約がないため、友達と話すための日程調整が楽になった

・物理的に離れた人と気軽に話せる

・移動時間が節約されるため、1限の授業にも参加しやすい

短所

・物理的な距離が存在するため満たされない

・顔が見えない人と会話することができてしまうのは怖い

・自分の情報を偽れる

・(チャットでは)表情が見えないため、自分の感情が正しく伝わっているか不安

・コミュニケーションの歩幅が合わない

・身長など、伝わりきらない情報がある


空間的な制約がなくなった便利さと、対面と比べ得られる情報が少ないことによる不安を強く感じているようです。


〜オンラインよりもリアルで知り合う方が仲良くなれるのはなぜ?〜

ここまで、参加者は「オンライン上だけのつながりでは、深い信頼関係を構築するのは難しい」と何度も口を揃えて話していました。では、それはなぜでしょうか?


「チャットの文面からは判断できないその人らしさがあると思う」


「文面では『(笑)』と付けていても、実際笑っているかはわからない」


「SNSと現実のギャップがあると考えると、本当に仲良くなれるかはわからない」


オンライン上でのコミュニケーションと比べ、対面の方が得られる情報が多いことは大きな違いのようです。深い人間関係を築く上で、対面だからこそ得られる情報が重要なのかもしれませんね。


〜オンラインで友達は作れると思いますか?〜

ここまでの展開を踏まえ、オンラインで友達は作れると思うか参加者それぞれに聞いてみました。


「入学後、対面のオリエンテーションで短時間話した後にSNSで繋がって仲良くなれた人がいる。対面していれば、オンラインでも仲を深めることはできると思う」


「オンラインで友達は作れるが、仲の良い友達を作るのは難しそう」


「Twitterの趣味アカウントの友達など、パーソナルな部分について話さない関係ならオンライン上だけで作れると思う」


「オンライン化によって場所の制約はなくなったが、しっかりとコミュニケーションをとるために対面は必要」


「仲の良い友達になるためには、時間や行動を共有することが大切。そのためには対面でのコミュニケーションが必要だ」


〜感想・「友達」に対する考え方は変化しましたか?〜

最後に、参加者の皆さんに今回を振り返っての感想をいただきました。


「私は友達を『教室で会って話をする人』『何でも話せる人』『同じ時間や同じ場所を共有する人』と考えていることに気づきました。そのような友達を作るためには対面は必須だと思います。しかし、Twitterの趣味アカウントにおける関係のような『特定の事柄を話すことに特化した関係』ならオンラインでも十分作れると思いました」


「元々オンラインでは友達が作れないと考えていました。今回の対話で、相手の顔や表情が見えるなら、オンラインでも仲良くなるきっかけは作れるのではないかと思いました」


「友達にもいろいろな形があると知りました。友達とは仲の良さで分類されるものだと思っていたため、『趣味友』のような関係は全く異なる尺度の『友達』で驚きました」


「オンラインで知り合っても、最終的にリアルで繋がれたら良いと思う。友達の定義は人それぞれであり、様々な形の友達がいたら良いと思った」


〜ファシリテーターから〜

 「オンラインで友達は作れるか」というテーマを聞いたとき、「オンラインで友達を作る方法論」について情報交換するイベントなのではないか、と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

 ぼくにとってこのテーマは、「オンラインで友達は作れるか」の友達という単語に『』(かぎかっこ)がついているイメージです。つまり、「オンラインでできた友達は『友達』なのだろうか」という疑問を膨らませていこう、というのがこのテーマの真の狙いです。したがって、「友達とはどんな存在なんだろう」という疑問について、オンラインコミュニケーションに焦点を当てて対話してみよう、というのが今回のイベントでした。


 今回は、参加者のみなさんがオンラインコミュニケーションに際して「友達」について考えたことから「友達」の要素を拾い上げ、つなげたり比較したりする。それによって、みなさんの「友達」像が変化したり、再認識されたりするきっかけをつくる、というのがファシリである僕の目標でした。みなさんの感想を聞いてみて、この目標はある程度達成できたのではないか、というのが僕の印象です。とくに、「友達と呼べるなかにもいろいろな人間関係が存在する」、「対面とオンラインの使い分けや、オンラインツールの使い分けによって人間関係の在り方が変化する」という認識を、みなさんから聞くことができた点がおもしろかったと思います。


 オンラインツールならではの便利な側面がある一方で、友達と呼べる関係の構築のために対面でのコミュニケーションを必要としている、というのが最後に多くのみなさんから寄せられた意見でした。オンラインコミュニケーションでは伝わらない部分に、「友達」に必要な要素が隠されていることが強く認識されました。


 
 
 

Comments


Featued Posts 
Recent Posts 
Find Me On
  • Facebook Long Shadow
  • Twitter Long Shadow
  • YouTube Long Shadow
  • Instagram Long Shadow
Other Favotite PR Blogs
Serach By Tags

© 2021 by SLA support

bottom of page