【第49回】サークルってやる必要ある?
- 渡辺楓、西塚孝平
- 2020年6月5日
- 読了時間: 6分
更新日:2021年6月22日
オンライン「かんがえるカフェ」を6月5に実践しました!
7名の方にご参加いただき、オンライン上に2つの場を設けての開催となりました。
テーマは「サークルってやる必要ある?」でした。
Room1 (参加者4名)
Room1では、4名の学生さんと対話を進めていきました。
アイスブレイクでは今回のテーマに関連して、高校の頃やってたサークルは何?もしくは高校の頃打ち込んでいたものは何?という。剣道部やサッカー部など皆さんいろいろなバックグラウンドをもっていて、今回のかんがえるカフェが盛り上がりそうだなと期待できました。
最初はサークルって自分にとってどういう場でしたか?という質問から始まりました。
出てきた意見としては
・オリエンテーリング部に入っていて人間関係とかメリットがあった。
・茶道部に入っていた時、礼儀など学べた。
・目標にみんなで向かっていくことで仲良くなる場。
・交友関係を深める場。バイトに打ち込みたいためサークルでは交友関係を深めたい。また、自分の所属する学部は人が少ないので交友関係を広くしたい。
参加者の方々にとってサークルとは何かを学ぶ場、交友関係を深める場であるようです。
また、高校時代に入っていたサークルによって得られたと感じるものに違いがあること。そして、参加者の方々が、高校時代の経験やこれからの大学生活をふまえてサークルに求めるものに違いがあること。こういった事実も大変興味深かったです。
前の質問で、何かを学んだという意見が出てきましたが、次の質問ではそういったサークルで学んだもので社会に生かせるものは何か、そしてサークルをやるメリットは何かを聞いてみました。出てきた意見は以下の通りです。
・コミュ力が鍛えられる。
・同じ趣味の人に会える。
・コネを得られる。
・友達と何かを成し遂げることが大事。仲の良さも大切。
・仲のいい友達ができた。
・努力する力がついた。
出てきた意見を見てみると、多くの意見は人間関係に関するもののように思えます。人間関係に関する能力は、個人一人で完結する能力ではなく対人関係あっての能力なので、サークルというものが人と人の関わりから成り立っているという事実からこういった意見が多く出ることにもうなずけます。また、努力する力がついたと言っていた参加者の方は、それが受験にも活きたと言っていました。このように、サークル内で得られたものはサークルの外に出ても大切な能力として財産になるようです。
次に、先程はサークルをやる良い側面について考えたのですが、今度はサークルをやるデメリットについて考えてみることにしました。
前の質問よりは意見が出なかったのですが、サークルを中途半端にやるとかえって時間がもったいない、サークルで人間関係のぶつかり合いがあったなど意見が出てきました。確かに、中途半端に時間を過ごしてしまうなら何か自分が本当にやりたいこと、やるべきことに時間を費やした方が充実した日々を送れるでしょう。また、自分がやりたいとおもって入ったサークルなのに考えの違う人とのぶつかり合いを経験してしまうというのは悲しいことです。サークルに入ることは素晴らしいものを得られる反面、こういった悪い側面も確かにあるようです。
最後は参加者の方から出た質問で終わることになりました。その質問は、サークルとバイトの違いって何?というものでした。出てきた意見は以下の通りです。
・サークルはやりたいかつ打ち込めるもの。バイトはやりたくなくてもやってる。
・バイトは楽しくやってるが、人と深くかかわらない。サークルは交友関係が広くなるもの。
この質問は、自分でも考えてみたのですがなかなか難しくて、明確に違いはこれっていうものを思いつくことはできませんでした。また、出てきた意見を見てみると人によって違いと感じるものは大きく異なるようです。これは、個人個人バイトとサークルに求めるものが異なることからきているように思えました。1つめの意見を言ってくださった方は、サークルでの活動を重視していて、2つ目の意見を言ってくださった方はバイトに打ち込みたい、そしてサークルで交友関係を深めたいと言っていました。この質問は、純粋である程度一般性のあるサークルをやる必要性を考えるうえで重要な質問に思えます。このブログを読んでくださった方にも考えていただきたい質問です。
Room2 (参加者3名)
Room2では、3名の学生の皆さんと対話を進めていきました。
学部1年生はまだ本格的なサークル活動に参加することができていませんが、
高校の部活動と比較して、大学のサークルに対するイメージを共有することから始めました。
・高校の部活よりかは緩めで、自分の好きなことを好きなだけできる。
・時間に拘束されないイメージ。勉強とか他のこととかとも両立しやすい。
・サークルは自分と同じ趣味の人、同じことをする人の集まり。
・サークルは時間にゆとりがあり、勉強にしっかり取り組める。
・理系で運動系の部活は忙しそうだと分かり、諦めた。
大きい意味でのサークルには、高校のようにしっかり取り組む「部活」と、気軽さがある「サークル」という二つのタイプがあり、部活は大会優勝などの目標をもつ一方で、サークルは勝ち負けに拘らず楽しければOKというイメージがありました。また、大学は勉学やアルバイトと比べると優先順位が下がるということも見えてきました。
ここでいう「気軽さ」には、時間にゆとりがある、好きなことを好きなだけできるといった条件が挙がりましたが、他にも色々と出てきそうですね!
次に、サークルのコミュニティ(人間関係)についての話題に移っていきました。
・高校で他クラスに行ったときに同じ部活の人と話すのと同じ感覚で、サークルがある。サークルに入ってないと知り合いがいない感じ。
・(中国では)ルームメイトとクラスメイトは同じなので、親戚みたいな仲になる
・サークルは趣味で友達の輪を作っていくが、学部の人数が多いときは授業メンバーがバラバラになり、友達を作りにくい
個人的にはサークルに所属する学生は流動的だと思っていました(ex.ボランティア団体)が、学部同級生の人数が多い学生にとっては、サークルは友達を作るための好環境になるようです。
また「少人数のほうが人付き合いは良くなりやすい」といった、日頃つるむ(集団で行動する)人数も重要だと分かりました。一方で、「少人数でも仲良くなれる保証がない。人と人との間は深い関係になるので、もし1対1なら自分の性格が合うかどうかも考えなくてはいけない。人数が多いときは深い関係でなくてもいい」という意見もありました。少人数になるほど性格的相性のマッチングに注意が向けられるため、少人数のグループを作ることは容易ではないかもしれません。
最後は以上の話を踏まえて、「もし後輩にサークルのことを相談されたとき、皆さんならどんなサークルをどのように勧めますか?」という話題に応えていきました。
・クラス(大学の授業クラス)の雰囲気や仲が良いかどうかも踏まえて判断するように言う
・周りの人とか相性をよく見極めることが重要だと思う
・最初いくつかのサークルに入ってみるのが良い
私たちはサークルに「気軽さ」と「深い関係」を求めています。でも、深い関係になればなるほど、人間関係は重くなり、こじれていく可能性もあると思います。この気軽さと深い関係は矛盾するものなのでしょうか?何らかの論理でつながっているんでしょうか?反対に、全く関係がないのでしょうか?
「サークルの気軽さ」と「深い人間関係」との関係性を探索してみるのも面白そうですね!
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!
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