【第55回】優しさってなんだろう?
- 須田華
- 2020年7月14日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年6月22日
先日、今年度10回目のかんがえるソファをオンライン開催しました。こちらのRoomでは7名の方、もうひとつのRoomでは6名の方とたくさんの方に参加していただき、嬉しい限りです!
今回は「優しさってなんだろう?」というテーマで対話を進めていきました。
皆さんは「優しさ」をどのように定義しているでしょうか?対話に参加した皆さんの考えとしては
・相手のことを思いやること(今だけでなく未来に渡って)
・人のためを思うこと
・否定しないこと
・人の気持ちに寄り添うこと
などが挙げられました。
ところで「優しい」という言葉は物質に対しても使われますが、物理的に優しくというと「傷つけない」「柔らかく」という意味があります。物理的意味においても、人に対する意味においても「優しい」ということは「繊細さ」を含んでいるのではないかという意見も出ました。また、化粧品などの「肌にやさしい」という表現から、「あるものを壊さず、よりよい状態にする」という意味もあるのではないかという意見も出ました。
「優しさ」について皆さんにたくさんの意見を出していただいたところで、次に「優しくした、またはされた経験」についても聞いてみました。皆さんの回答は以下の通りです。
・難しい内容を相手が分かりやすいように伝えてくれた
→困っている人の気持ちを想像して手助けをする
・辛いことがあったときに慰めてもらった
→悩んでいる人の気持ちを想像し、寄り添う
・道に困っている人を助けた
→困っている人を解決に導いた
・見知らぬ人に小銭を貸してもらった
→(見返りを求めず)困っている人を助けた
・受験期に忙しい時間を縫って自分のために何かをしてくれた
→自分も大変な状況下で、他者のために時間を割いてくれた
これらの具体例から考えてみると、優しさとは
◆困っている状態を解決してあげること
◆相手のことを想って行動すること
なのだろうと考えられます。しかしここで問題になったのは「自分が想像して行ったことが、相手の求めることと異なっていても優しさと言えるのか」ということです。これに関して皆さんの意見は「相手のことをきちんと想像し、相手にとって良いと考えて取った行動であれば、それは優しさと言えるのではないか」とのことでした。
また、最初の定義で出していただいた「優しさとは相手のことを思いやること(今だけでなく未来に渡って)」という考えにある通り、その場では相手の欲求と合致しなくとも、将来的に合致するものであればそれは優しさなのではないかという意見も出ました。
以上が今回の対話の記録です。「優しさってなんだろう?」というテーマは実は私が出したものなのですが、自分の考える優しさが相手の求めるものと違ってもいいのか?など想像以上に話が膨らんで、とても面白かったです。優しくしたい、優しくありたいと思って、つい目の前の相手の反応を気にしがちですが、未来に渡って想像をするという長期的な視点を持つこともとても重要なことですね。
今回で2020年前期のかんがえるソファは一区切りです。みなさんたくさんのご参加ありがとうございました!!後期も引き続き参加していただけると嬉しいです。
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